NAHAマラソン報告 [NAHAマラソン]
スタートは午前9時。
日の出の遅い沖縄だが、
日差しが差し込むと気温は急上昇。
暑さとの戦いを覚悟した。
Eブロックからのスタートとなる。
那覇軍港を右手に見て、明治橋を渡るとスタートゲートだ。
号砲が鳴り、前に進み、ゲートを通ったのに、まだ流れが悪い。
どうしたことだろう?
スターターを務めたかつての世界チャンピオン、
具志堅用高に、みんなが集まり写真を撮っていたからだった。
やがて流れ出すと、すぐに右に曲がり、
那覇のメーンストリート、国際通りに入る。
さっそくの上り坂だ。
那覇マラソンはアップダウンの連続だ。
坂道をいちいち気にしていられないほどだ。
だから、タイムも気にしない。
那覇マラソンを満喫することを目標に走る。
でも、ゆっくり走る癖が付いてはいけないので、
4時間半は絶対切るつもりだ。
国際通りを抜けて那覇市内を走る。
左から日差しが照りつけてくる。
左そっちに寄れば陰になるが、
人が多いので走りづらそうだ。
上りがあれば、必ずご褒美の下りがある。
そう言っていた人がいた。
その上眺めが良いと思えば、坂道も一興だ。
7㎞。
チャーンチャチャーン~西城秀樹のヒット曲が大音量で聞こえてきた。
サビの部分に入ると、「はーい、みなさん一緒にー」とのアナウンス。
ランナーたちは一斉に手を振り上げ、
「YMCA~YMCA~」と踊り始めた。
何ともいえない一体感。
後で聞くと、やはり那覇マラソンの名物だったらしい。
翌日、琉球新報社会面に、その場面が掲載されていた。
10㎞、豊見城に入る。
沿道の応援もどんどん増えていった。
そして、多くの人が、おばあも、おじいも、おっさんも、子供たちも、
差し入れを手にしている。
ミカン、黒糖、チューチューアイス、ヤクルト、
水、バナナ、モンキーバナナ、チョコレート、飴、
アクエリアス、梅干し・・・・・・
そして、この私設エイドは最後まで、途絶えることがないほど続く。
うわさ通り、私設エイドが豪華な大会だ。
八重瀬町に入った。
サトウキビ畑の中を走る。
そして、中間点は、なんと平和祈念公園の中。
実は、2日前にもレンタカーでここに来ていた。
10年以上前、仕事で初めて訪れた時のこと。
他の都道府県には花がいっぱい手向けてあったのに、
宮城県など東北の碑には何も置かれていないため寂しく感じた。
そこで公園内にある花屋に行くと、
おばあに「どこから来られたの?」と聞かれた。
「宮城県」と答えると、
「遠いから、(宮城から訪ねる人は)少ないものね」
と言われたのだった。
以来、沖縄に来た時は必ずここに来ている。
それにしても、素晴らしいコース設定だと思う。
通過ではなく、中間点ということも。
レースの盛り上がりも、ヒートアップする。
肝心の中間点のタイムだが、
2時間10分を超えていた。
前回、つくばでは2時間5分だった。
自己ベストよりずいぶん遅い。
しかし、この分なら4時間30分を超えることはなさそうだ。
スタート直後、心配していた暑さだが、
薄曇りに変わり、日差しも風も感じない。
快適なマラソン日和となった。
平和祈念公園の後、ひめゆりの塔の前を通過する。
ここから私設エイドはいっそう豪華さを増す。
まずは沖縄そば。
割り箸をもらい、進むと、ソバの入ったコップ。
食べながら進むと、
残ったスープをバケツに捨てて、
コップも捨てる袋が用意してある。
シークァーサー、サータアンダギー、もろみ酢、ゼリー、かち割り氷、サトウキビジュース。
そして、何十人もの白装束の軍団は、サロンパスチーム。
「どこですか?」
「ふくらはぎお願いします」
一人はスプレー、一人は塗るタイプの薬で左右の足を冷やしてくれる。
このチームは2か所にいたので2回お世話になった。
沿道でサロンパスを持っている老若男女もずいぶん見かけた。
糸満に入り、西海岸沿いを走る。
海の向こうに慶良間諸島が見えてきた。
世界屈指のダイビングポイントがある。
今度潜りに行くのはいつになるだろう。
糸満市の中心部で30㎞。
これまでも、十分にぎやかだったけど、
いっそうにぎやかになってきた。
坊主頭の高校生の集団。
硬式野球部だろうか?
胸には「糸満高校」と書いてある。
ハイタッチを求めて手を出している。
思わず手を差し出した。
笑顔に力をもらう。
彼らの笑顔は何だろう。
人を応援する喜びなのか。
那覇空港が近づいてきた。
那覇空港の先は、すぐにゴールのある奥武山運動公園だ。
この分なら、4時間20分くらいか。
公園の周辺には、やはりボランティアの高校生がズラリ。
日焼けした坊主頭がハイタッチを求めている。
不思議だ。
ハイタッチをすると、スピードを出していても、
疲れが感じなくなる。
坊主頭は、競技場入り口まで100㍍以上続いていた。
競技場内もにぎやかだ。
足も、腕も、腰も、どこも痛くはない。
気持ちよくなって、今さらながらスピードアップ。
タイムは今一つながら、ガッツポーズでゴールした。
ゴール後、素晴らしいものをいただいた。
それは琉球ガラスで出来た記念のメダル。
30周年記念い対してなのか「ありがとう」のメッセージ入り。
初めてもらった東京マラソンのメダルは嬉しかった。
でも、その後、静岡、福岡、大阪でもらったメダルは何も思わなかった。
完走することが当たり前に感じたからなのか、
メダルのデザインのせいなのか、理由はわからない。
このメダルは、ずっと大切に持っていたいと思う。
そうそう、ネットのタイムは4時間22分でした。
こんにちわ。
NAHAマラソンお疲れ様でした。
記事や写真で見ると賑やかさにたのしさや人情が伝わってきて楽しそうで面白そうな大会なんですね。
リタイアが多いのは沖縄ならではの空気がそうさせるのでしょうか?
YMCAのくだりは思わず笑ってしまいました。
それに沖縄の悲しい歴史も感じることができて素晴らしい一日だったとわかりました。
来年も僕もタイミングあえば参加したいと思います。
いつもレポートありがとうございます。
ゆっくり身体を休めてくださいね。
by 49歳初挑戦男 (2014-12-11 14:49)
49歳初挑戦男さん
リタイアについて、今年はどうだったのかわかりません。
今年はかなりコンディションが良かったのではないか、と思います。
もしリタイアが多かったとすれば、
前の晩に飲みすぎたとか、そういうことかもしれませんよ。
NAHAマラソンは、本当に素晴らしい大会で、
沖縄県民が総出で応援してくれているような印象です。
来年、ぜひ一緒に走りましょう!
LCCなどを使えば費用もそれほどかかりませんし、
かかっても、それだけの価値があると思います。
今週は、RUNはお休みします~!
by Jack (2014-12-12 10:10)
JACKさん
本当に予想通りの素晴らしい大会ですね!
沿道の人がこれだけ盛り上げてくれる大会は、国内NO1のようですね。
こんなに率直に一体化してやっていけば、今沖縄の抱える出口の見えない問題も解決して行けそうな気になりました。
49歳初挑戦男さん
来年は、僕も出てみようと思いました。
、、、ところで、「那覇マラソン」は、抽選でしたっけ?
抽選ならば、急に自信がなくなって来ましたが、、、。
by 抽選に全く弱いKANPEI
by KANPEI (2014-12-13 19:03)
>抽選に弱いKANPEIさん
それが、NAHAマラソンは抽選なのです。
といっても倍率は低く、1・6倍とか、そのていど。
当選確率は高いでしょう。
来年、ぜひ那覇へ参りましょう!
by Jack (2014-12-14 15:40)
NAHAマラソン楽しそうですね!伝わってきましたよ〜。
フルを何度も走っても故障しない強い体がうらやましいです。
そういう強い体になるには、コツコツ走って長い時間かけていくことでしか作れないことはわかりました。
以前JackさんがゆーっくりのLSDをするアドバイスをしてくれたことがあったのですが、やっと理解出来るようになりました( ´ ▽ ` )ノ
by なんくるないさ (2014-12-14 21:03)
>なんくるないささん
私の場合、長い時間かけて・・・
というわけではないのですが、
スピードがないので必然的にゆっくりでした。
なんくるないささん、あせりは禁物ですよね。
故障したら元も子もないですから。
まだ時間はあります。
じっくりスタミナを蓄えて、
来年4月、一緒にサブ4達成しましょう!!
by Jack (2014-12-15 22:43)