つくばマラソン報告(2)詳報 [つくばマラソン]
スタートはFブロック。
大阪ではD,福岡ではCブロックスタートなのに、
つくばではFという後方からのスタート。
テレビ「ランスマ」によると、
つくばマラソンの参加者は、過半数がサブ4を達成するとか。
レベルの高いレースなのだ。
私自身も初めて「サブ4に挑戦!」と公言して臨む。
自己ベストは、4月の4時間6分。
前回の福岡では4時間11分。
十分可能性はあるはずだ。
前回は写真を数十枚撮り、エイドでもたっぷり食べた。
しかも、前夜は久しぶりの博多に遅くまで徘徊してしまった。
今回はお酒は控え、カメラもスマホも持たない。
条件は、パーフェクトと言っていい。
スタート。
最初の1㎞は6分3秒。
やはりFブロックとはいえ、周囲のランナーも速い。
ペースとしてはまずまずだ。
日差しは強い。
5㎞、29分24秒。
銀杏並木で日差しが遮られると、ひんやりと気持ちいい。
坂を下って大通りにでた。
コースの左端は、やや傾斜があるので、
道路の中央。つまりコースの右端を走る。
つくばマラソンは、給水はすべて左にある。
最初の給水はとらなかった。時間がもったいない。
次はしっかり摂らないと。
10㎞ 58分2秒。
まずまずだ。
このままでは無理だが、後半上げればサブ4は可能だ。
体調は 最高だ。
そう思うと、サブ4はほぼ確実のような気がしてきた。
達成したら、一緒に来た仲間は、どれだけ喜んでくれるだろう。
そんな夢想をしながら走った。
15㎞ 1時間27分。
ふと見ると、トイレが空いていた。
レース前に入ろうとしたら、すごい行列で断念していたのだ。
迷わず、用をたした。
ロスタイムは30秒程度だ。
時間を計算してみた。
まだ折り返しの20㎞の手前だ。
20㎞では、どうしても1時間55分を切りたい。
あと3分しかない。
夢想などして、ゆっくりしすぎたかもしれない。
スピードを上げた。
まだ上げるには早いかもしれない。
でも、上げないと、もう間に合わない。
折り返した、サブ4のペースメーカー集団とすれ違う。
けっこう離されてしまった。
しかし、あの集団は3時間52、3分を目指しているのではないか?
3時間59分でゴールすればいい。
まだ間に合うはずだ。
20㎞を1時間56分で通過。
やや遅い。もう少し出さないと。
中間点 2時間5分8秒。
単純に倍かかるとすれば、4時間10分ということになる。
これは遅い。
スピードを上げた。
いよいよきつい戦いになる。
それは覚悟のうえだ。
「名物のおしるこでーす」
声が聞こえた。
食べたい。しかし、時間が惜しい。
先を急ぐ。
30㎞ 2時間51分32秒。
今後は1㎞5分35秒ペースで、
サブ4は可能ではないか。
ペースを維持さえすればいいはずだ。
それが難しい。
快調に飛ばしていたつもりが、
GPSを見ると、6分台で走っていたりする。
私設エイドのコーラをいただいた。
甘くて、おいしい。
ありがたい。
やはり私設エイドのみかん。
口に含むと、甘酸っぱさが気持ちいい。
つくばマラソンの沿道の人たちは、
ランナーの気持ちをわかっている気がする。
35㎞ 3時間21分2秒。
ややペースが落ちている。
混雑のせいか、それとも力がないのか。
陸橋の坂道を上がる。
苦しい。沿道の人が増えてきた。
去年は、もっと軽く走っていたはず。
歯を食いしばって上がる。上がる。
無理しすぎだろうか。
坂が終わるとコース幅が広くなり、抜きやすくなってきた。
まだ、頑張れる。
39㎞をすぎ、「あと3㎞」というボードがあった。
このとき、3時間45分を過ぎていた。
1㎞につき、5㎞を切るペースで走らなければならない。
出来るだろうか?
いや、無理だろう。
やっぱりダメだ。
まだ3キロもあるなんて。
サブ4は、無理だ。
力が抜けた。
去年のつくばでは、
35㎞以降、抜いて抜いて、抜きまくった。
4時間20分を切れると思うと、どんどん力がわいてきた。
今、力は残っていない。
悔しいけれど、何人にも追い抜かれる。
少しだけ坂道を上がる。
あと1㎞だ。
まだ4時間にはなっていない。
せめて1分でも縮めたい。
ゴールが近づき、応援の人が増えてきた。
いよいよゴールだ。
前を走っている人が次々ガッツポーズでゴールする。
どうしようか、腕をあげてポーズをとるか?
いや、そんな気分じゃない。
迷っているうちにゴールしていた。
グロスで4時間7分。
ネットで4時間3分47秒。
自己ベストは更新した。
しかし、サブ4の厳しさを思い知らされた。
サブ4は、やっはり高いハードルだったのだ。
くやしかった。
でも、また挑戦出来ると思うと、
ちょっとうれしかった。
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隊長、KANPEIコーチ、ゴードンさんと駐車場まで歩いていると、
制限時間の6時間を過ぎているのに、歩道を走っているランナーたちが目に入った。
もう記録はなくても、完走の証しはなくても、ゴールを目指しているのだ。
彼らにとってのゴールは、一生忘れられない経験になるだろう。
走る喜び。ゴールする喜び。記録を縮める喜び。仲間と走る喜び。
終わった後のビール。
苦しいけれど、つらいけど、マラソンは楽しい。
つくばマラソン報告(1) [つくばマラソン]
結論から申し上げます。
私の結果は、4時間3分47秒。
サブ4への挑戦に敗れました!!
体調はすこぶる良く、体に痛みもなし。
気温は少々高いものの風も弱く、
コンディションにも申し分ありませんでした。
ペース配分もほぼ予定通り。
あえて敗因をあげるなら、実力不足しか思い浮かびません。
ある方が言ってました。
「サブ4と、サブ4目前とは全然違う」と。
やはり、サブ4は、高く、厚い壁だったのです。
そうアッサリ目標が達成できたのでは、
面白くありませんよね。
今後、12月にNAHAマラソンに参加しますが、
高低差のあるコースのうえ、
私自身も記録は狙わず、楽しんで走りたいと思っています。
次にサブ4に挑戦するのは3月の佐倉朝日健康マラソン。
そして4月の、かすみがうらマラソンになります。
かすみがうらマラソンは、12月3日エントリー開始。
おそらく、すぐに締め切りになるでしょう。
つくばマラソンのレポートは、改めていたします!
つくばマラソン報告 [つくばマラソン]
地下鉄東西線で大手町へ向かい、東京駅近くから出るバスに乗った。
つくばマラソンは読売旅行が東京駅から会場まで往復のバスを運行させている。
定員になったバスは次々と発車するので、ロスタイムがない。
うわさ通り、楽ちんだ。
快晴。気温は低いが、陽があたるところは暑い。
日焼け止めと、左のヒザが少々痛んだのでテーピングをした。
なるほど、平坦で記録が出やすいコースと言われるつくばマラソンは、
かぶりものを着たランナーは少ないようだ。
みんな本気で記録を狙うのだ。
号砲が鳴った。
並木道を急ぐ。
予想通り、前半を抑えて走る私は次々と抜かれる。
GPSを見ると、それでも1㌔5分少々のペース。速い。
キロ6分まで落とす。
6分30秒から40秒ペースで行き、
30㌔すぎて、余裕があったら飛ばそう。
いや、35㌔過ぎてからのほうが安心だ。
そんなことを考えていると、
つい、周囲のペースに合わせていた。
キロ5分台。初心者の私はそれだと最後までもたない。
初挑戦の館山若潮マラソンで20㌔すぎに失速した苦い経験は忘れてはいけない。
並木道となんとか研究所が並ぶ中を走る。
そんな日本離れの光景はさすが学園研究都市だ。
道は左に大きくまわり、広い国道に入った。
相変わらず抜かれる抜かれる。
10㌔まではとにかく抜かれた。
最初の給水ポイントは水だけ。
その後、アミノバリュー、あんパン、バナナなど、エイドは必要にして十分だった。
国道から、さらに左に折れて農道のような道に入った。
最初のゼリーをとる。
GPSでは、ほぼキロ6分10秒から30秒を維持している。
少々速すぎないだろうか。
ちょっと不安はあったが、
東京マラソン、いわて北上マラソンと失速をおそれて、前半を抑えすぎていた。
今回は、これでつぶれたら、それもいいかな。なんて考えた。
このまま6分少々のペースで行こう。
ひょっとして4時間半切れるかもしれない。
一直線の道を折り返したトップランナーが返ってきた。
さすが速い。
スタイル抜群の女性に抜かれた。
ずっと付いていきたいところだがすぐに引き離された。
20㌔くらいになると、もうあまり抜かれない。
周囲のペースト私のペースが合ってきた感じだ。
直射日光を浴びているので暑い。
黒い長袖シャツの上に、Tシャツの私は長袖をまくり腕をだした。
折り返し地点にやってきた。
2時間10分ほど。
往復で4時間20分。ひょっとして、この分なら4時間半切れるかも。
そんな期待がふくらんだ。
折り返し地点のすぐ手前で、
先ほどのスタイル抜群の女性が止まってストレッチをしていた。
それからしばらく行くと、中間点があった。
つまり、ここが半分か。
タイムはGPSで2時間15分45秒。
やっぱり4時間半は難しいのだ。
2つめのゼリーをとる。
エイドでは、ほぼ毎回、バナナ、あんパンのどちらかをつまんだ。
数が多いし充実している。
名物「おしるこ」は、いったん通り過ぎたが、
せっかくなので、戻っていただいた。
うん、なかなかの味だった。
30㌔地点を過ぎた。
前を行くランナーが遅く感じるようになってきた。
足は痛くない。
どこも痛くない。
大きな国道に戻ったが、半分の車線は車が通っているので、
1車線分しか走れない。
だからコースは混雑していた。
前を走るランナーが遅くてじゃまに思えてきた。
右に左によけながら、どんどん抜いた。
35㌔地点をすぎた。
まだ3時間40分。
仮に残りの7㌔に50分かかっても、
4時間半は切れるかもしれない。
ひょっとして、ひょっとする。
そう思うと、よけい足が軽くなった。
つくば大学近くまで戻ってきた。
車線が広くなり、抜きやすくなった。
「フッ、フッ、フッ」と、声を出して息を吐いた。
リズムが良くなった気がした。
ひょっとして、4時間20分切れたりして。
そう思うと、いっそう速く走れた。
最後に急な上りが一か所だけ合った。
ちょっとこたえた。
いつも平坦な道ばかり走っているので、やはり上りはきつい。
こんなに私が速く走れるのか?
ひょっとして、GPSの故障ではないか?
でも、沿道で「4時間半きれるぞ」と言ってくれた人もいた。
競技場には行ったら、すぐにゴールだ。
遠い先のことと思っていた4時間半切りが確実だ。
電光掲示板では4時間21分だ。
信じられない。
きっと写真を撮られているはず。
ゴールで私は両手を高々とあげた。
嬉しかった。
走ってきて、初めて満足のいくタイムでゴールできた。
グロスで4時間21分53秒。
ネットで4時間19分45秒。
これまでの記録は
1いわて北上マラソン 4時間52分 (13年10月)
2東京マラソン 5時間9分 (13年2月)
3館山若潮マラソン 5時間33分 (13年1月、初マラソン)
一気に30分以上自己ベスト更新だ。
これまでの3回は、どれも予想より遅かった。
それがマラソンの厳しさだと思っていた。
だから、今回もあわよくば4時間40分を切りたいと思っていた。
まさか4時間半を切れるなんて思わなかった。
今回、Qちゃんを育てた小出さんの著書を読み、
「タイムを上げるなら、負荷をかけたトレーニングが必要」と知った。
初めて全力で走ったり、坂道を走ったりした。
ヒザに不安があったので、テーピングをしてみた。
つくばを走った先輩など多くの人のアドバイスを取り入れた。
ひとつひとつが、効果的だったのだと思う。
いつもトレーニングを一緒にしてくれた仲間たちに感謝したい。
そして、私をマラソンに誘ってくれた人にも。
今まで、ランニングシューズを買うとき、
必ず「タイムは?」と聞かれ、
5時間とか、目標4時間半とか答えていた。
「初心者なもんで」と付け加えながら。
今度から堂々と言おう。
「4時間ちょっと」と。(笑)