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第2回金沢マラソン報告 [金沢マラソン]

目標は達成した。もう十分だろう。
だらだらと同じことを繰り返し書き続けるようなことはしたくない。
満たされた気分の今こそがやめるべきとき。
そんな思いで数ヶ月前に更新をやめた。

2016年10月23日、今シーズン最初のレース、金沢マラソンを走り終えた。
翌週には大阪マラソンの応援に行き、マラソンを通じた仲間と再会した。
もう一度ペンをとることにした。
改めてマラソンの魅力を心から感じたことが一番の理由だけれど、
素晴らしい大会の素晴らしさを、走ることの楽しさを記録すること。
それも私にできるささやかな仲間への恩返しだと思えた。

金沢マラソンを終え、羽田空港に向かう短いフライトの中、
ずっとそんなことを考えていた。

まずは金沢マラソンの報告。

10月22日の前日受付は混雑を予想していたけれど、あっという間に終わってしまった。
金沢マラソンはまだ2回目の新しい大会だ。
だいぶ導線を考えたのだろう。
参加者を待たせるようなことがほとんどないのだ。
受付も、記念品も、当日のバスでの移動も。

唯一不満だったのが、大会当日のスタート会場でのこと。
金沢城公園では水分補給をすることができなかった。
どこかにエイドがあったのかもしれないが、
探しても見つからなかったし、自販機もなかった。

仕方がないので会場外の自販機に行こうとしたら、
『本当は禁止なんですけど」とボランティアの女性に言われた。
つい、強い口調で「中では水分補給が一切できないんですよ!!!」
と言ってしまった。
「私たち、中のことはわからないんです」と申し訳なさそうに言われた。
こちらこそ、申し訳ない気分になった。

でも、水分補給は大切だ。
持ってこなかった私が甘いのだろうか??

スタート前、ゲストランナーや大会アンバサダー、そしてペースランナーが紹介される。
パンフレットで知ってはいたが、
ゲストランナーに谷口浩美、長谷川恵理、
サブ4のペースランナー に加納由理、4時間15分に大南博美、4時間半に弘山晴美。
男子ランナーもトップクラス数人だが、名前は割愛する。
まあ、とにかく有名人と一緒に走れるのだから、
それだけでもマラソン好きにはたまらない。

私のスタートブロックはC。
AからHまで8ブロックあり、
その3番目だから、
正直言って「力がついたんだなあ」との感慨もある。
ちなみに同行のゴードン氏は、なんとAブロックだ。
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8時50分、スタートした。
私はCブロックの最後尾に並ぶ。
トイレが混雑していたために整列時間ぎりぎりになってしまったからだ。 
Dブロックの最前列、つまり私のすぐ後ろには
大南博美、弘山晴美というトップランナーがペースランナーとして控えている。
Cブロックの先頭にはサブ4のペースランナー・加納由理がいるが、
果たして追いつけるだろうか。

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スタート直後、金沢城の横を通過する際、
鮮やかな和服姿の女性たちが並んでいた。
さすが金沢。そんな思いにさせてくれる。
右手は兼六園のはずだが、外から様子はほとんどわからない。

天気予報は曇り、時々晴れ。のち小雨。
走り始めた直後に青空が見えてきた。
10月の北陸とはいえ、直射日光は容赦ない。
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香林坊や近江町市場など、しばらくは金沢の有名な繁華街を通る。
応援の人たちも一番多い。

金沢マラソンのコースの特徴は9kmに多少上りがあるが、
その後、下ってからはアップダウンがほとんどないことだ。
しかも、「あと200mで最高地点」とか、
『最高地点到達(67m)」とか、表示がなかなか親切なのだ。
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私が気に入ったのが、15km前後の古い家並みを走る狭い道だ。
狭いだけに、応援を身近に感じる。
クランク状に右に左に折れるが、
そのぶん景色も変化する。
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漢方や和服、お菓子の老舗などが並ぶ店先をかすめて市街地を走る。
20kmすぎには中心から離れるけれど、
トンネル、橋などしばらくは変化が楽しめる。

さて、私の走りについて。
サブ4が狙えるか、狙えないのか。
あまり自信はなかった。
これまで2度達成したが、
歯を食いしばり、精一杯がんばった結果のサブ4だった。
今年の夏はあまり距離もスピードも、練習量が少ないのは自覚していた。
もちろん、多少は蓄積もあるので、あわよくば、という気持ちは持っていたが。

2016-11-08 22.49.43.jpg
ちょうど20kmを過ぎた頃だ。
前を走っていたランナーが急に右に寄った。
そこにはゼッケンに名前を書いた女性ランナー がいた。
彼はその女性ランナーに握手を求めにいったのだ。
リオ五輪でメダルを取ったその柔道家の活躍は記憶に新しい。
それに最近、婚約を発表したはずだ。
金沢出身らしい。
「おめでとう◯◯さん」というボードもいくつか見てきた。
柔道選手に負けるものか。
私の闘争心に火がついた。
ペースを上げて抜き去った。

アミノバリュー、パワージェルなどは順調に摂取できた。
アミノ酸は、ほぼ10kmごとに。
ゼリーは15kmごとに。
バナナや梅干しもあったし、
有名な店の、きんつば もあった。

JRを超えて西側に来ると25km。
街並みが新しいく、ドラッグストアやファミレスなど、
どこにでもある郊外の風景になる。

30kmすぎの折り返しで、
また柔道家が私の前にいることに気がついた。
エイドで抜かれたのだろうか。
しかし、十分追い越せる距離だ。
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左手に金沢駅が見えてきた。
右に折れると、しばらくは広いまっすぐな道が続く。
1キロ5分25秒くらいを維持している。
このままならサブ4はいけるはずだ。
でも、GPSの誤差も気になる。
確実にするにはもう少し上げないと。

柔道家を抜いた。
しかし、彼女は沿道に手を振りながら、笑顔で走っている。
私よりもずっと余裕がありそうだ。
さすがアスリート。敵ながらあっぱれだ。

35kmを過ぎた。
やや貯金があるはずだ。
キロ6分ペースでもサブ4は可能ではないか?
キロ6分かかると危ないが、5分50秒で走れば大丈夫。
そんな計算ばかりしていたのは、
疲れて弱気になっていたのだろう。
気がつけば柔道選手が前を走っていた。

シーズン最初のレースでサブ4。いい気分だ。
私の走りをネットでチェックしているであろう、
マラソン仲間の顔が浮かんだ。

沿道には白とスカイブルーのユニフォームを着たボランティアが、
絶えることなく笑顔で声援を送っている。 
いつも思うのだけれど、
他人をあんな笑顔で応援できる人は、
きっと心が美しいのだと思う。
その美しい心が、顔に表れている気がする。
レース後、「金沢は美人が多いと思いませんでしたか?」ゴードンさんが聞いてきた。
まったく同感だ。

レースの直前、あまり走らず休んだことが良かったのだろう。
いつもは痛み出すふくらはぎにも、
それほどの疲労は感じない。
このペースなら、まだ走れる。

ゴールの陸上競技場が見えてきた。
最後の直線コースに入った。
スパートだ。
そう思ったとたん「松本薫さんゴールです!」とのアナウンスが聞こえてきた。
ピンク色のユニフォームを着た女性柔道家がゴールする後ろ姿が見えた。
もっと早くスパートして抜いていれば自慢話になったかもしれない。 

楽しく走れて目標も達成できた。
でも、それだけではない。
金沢マラソンはホスピタリティ満点の素晴らしい大会だった。
また出たい。
そう思っている。

 


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