隠れ里を走る<岐阜県中津川市> [ラン旅]
中津川に出かける2日前、
旅雑誌を開くと「ニッポンの隠れ里」という特集だった。
岐阜県の旧・加子母(かしも)村が紹介されている。
現在は合併により中津川市になるという。
その中でも村人たちの手作り歌舞伎小屋に目を奪われた。
小屋は男衆が作り、引き幕引は女性たちがお金を出し合ったという。
そのため「娘引幕」と呼ばれ、女性の名前と屋号が書かれている。
この村を走ろう。
隠れ里を走れるなんてワクワクする。
7月初めの暑い金曜日。
加子母川に沿った道の駅に車を止めた。
隠れ里だってちゃんと道の駅はあるのだ。
駐車場から清流が見える。
鮎釣りの人が何人かいた。
午後5時すぎに走り始める。
大都市と違って地図はないのでコースは勘が頼りだ。
まず、坂道を上る。
高いところから村の全体を見てみたい。
道幅はほんの数メートル。
狭い農道のような道が曲がりくねっている。
通る車はほとんどない。
でも、すぐに坂道は林の中に消え、
見通しの良い高台はありそうもない。
里山に沿った道を走る。
道と田んぼの間にある用水路が音を立てている。
家のあると、必ずと言っていいほど花も咲いている。
7月はやはり花の季節だ。
この辺りにイノシシは出ないのだろうか?
もし出たら、どうしようか。
いや、あの重たそうな体だ。
瞬発力ではかなわないが、長時間は走れないだろう。
遭遇したら、とにかくダッシュして、
最初の100mくらいを必死で走る。
あとは、サブ4ペースで走れば逃げ切れる。きっと。
そんな妄想が浮かんできた。
立派な寺があった。法禅寺という。
高台で村の歴史を見続けて来たのだろう。
のどかな夏の田園風景。
写真を撮りながら走っているので、
距離もスピードもかせげない。
暑いけれど、疲れは感じなかった。
まだ、ずっと走れる気がした。
見あきない田舎の風景のせいか、
それともうまい空気のおかげか。
目的地の明治座。
もちろん、もう誰もいない。
太陽が傾いてきた。
道の駅に戻ろう。
下って行くとやや道幅の広い道に出た。
両側に店舗兼住宅のような家が並ぶ。
加子母村のメインストリートだったに違いない。
かつては賑わっていた時代もあったのだろう。
お母さんが散歩している。
すれ違う前に「こんにちは」あいさつをした。
返事は返って来なかった。
小さな村の夕暮れ時。
走っている男は怪しいに違いない。
加子母村。
また訪れることがあるだろうか。
約1時間で8km。
山の向こうに赤い日差しが隠れようとしていた。
こんにちわ。
ご無沙汰しております。
タイトルの 岐阜県中津川市
と言う文字に食い付いてしまいました。
実は、中津川市のお寺の荘厳の仕事を受けてまして、もしかして!と思ったんですが 隠れ里 と言うところは全く知らなかったです。
来月にはまた中津川市に行くので、jackさんの写真を撮られたポイントや走られた道も探してみたいです。
楽しみができました。
最近の私は、暑さに負けてランをサボってばかりです。
どうぞお身体に気をつけてくださいね。
楽しいレポートを待ってます。
by 49歳初挑戦男 (2017-07-27 17:52)
さっそくご覧いただきありがとうございます。
加子母は中津川市内から30分弱。
ぜひ、行ってみてください。
道の駅などで、ほうば寿司を食べて、
明治座の見学も面白いです。
報道関係者が署名した板も飾ってありますよ。
暑さで参りますよね。
その分、走ったあとのビールがうまい!
そう考えて走ってます。
by Jack (2017-07-27 22:22)