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つくばマラソン報告 [つくばマラソン]

朝5時40分、自宅を出た。外はまだ暗い。
地下鉄東西線で大手町へ向かい、東京駅近くから出るバスに乗った。
つくばマラソンは読売旅行が東京駅から会場まで往復のバスを運行させている。
定員になったバスは次々と発車するので、ロスタイムがない。
うわさ通り、楽ちんだ。

快晴。気温は低いが、陽があたるところは暑い。
日焼け止めと、左のヒザが少々痛んだのでテーピングをした。

なるほど、平坦で記録が出やすいコースと言われるつくばマラソンは、
かぶりものを着たランナーは少ないようだ。
みんな本気で記録を狙うのだ。
tukuba1-2.jpg
号砲が鳴った。
並木道を急ぐ。
予想通り、前半を抑えて走る私は次々と抜かれる。
GPSを見ると、それでも1㌔5分少々のペース。速い。
キロ6分まで落とす。

6分30秒から40秒ペースで行き、
30㌔すぎて、余裕があったら飛ばそう。
いや、35㌔過ぎてからのほうが安心だ。
そんなことを考えていると、
つい、周囲のペースに合わせていた。
キロ5分台。初心者の私はそれだと最後までもたない。
初挑戦の館山若潮マラソンで20㌔すぎに失速した苦い経験は忘れてはいけない。

並木道となんとか研究所が並ぶ中を走る。
そんな日本離れの光景はさすが学園研究都市だ。
道は左に大きくまわり、広い国道に入った。
相変わらず抜かれる抜かれる。
10㌔まではとにかく抜かれた。

最初の給水ポイントは水だけ。
その後、アミノバリュー、あんパン、バナナなど、エイドは必要にして十分だった。

国道から、さらに左に折れて農道のような道に入った。
最初のゼリーをとる。
GPSでは、ほぼキロ6分10秒から30秒を維持している。
少々速すぎないだろうか。
ちょっと不安はあったが、
東京マラソン、いわて北上マラソンと失速をおそれて、前半を抑えすぎていた。
今回は、これでつぶれたら、それもいいかな。なんて考えた。
このまま6分少々のペースで行こう。
ひょっとして4時間半切れるかもしれない。

一直線の道を折り返したトップランナーが返ってきた。
さすが速い。
スタイル抜群の女性に抜かれた。
ずっと付いていきたいところだがすぐに引き離された。

20㌔くらいになると、もうあまり抜かれない。
周囲のペースト私のペースが合ってきた感じだ。
直射日光を浴びているので暑い。
黒い長袖シャツの上に、Tシャツの私は長袖をまくり腕をだした。
tukuba-ori2.jpg
折り返し地点にやってきた。
2時間10分ほど。
往復で4時間20分。ひょっとして、この分なら4時間半切れるかも。
そんな期待がふくらんだ。
折り返し地点のすぐ手前で、
先ほどのスタイル抜群の女性が止まってストレッチをしていた。


それからしばらく行くと、中間点があった。
つまり、ここが半分か。
タイムはGPSで2時間15分45秒。
やっぱり4時間半は難しいのだ。
2つめのゼリーをとる。
エイドでは、ほぼ毎回、バナナ、あんパンのどちらかをつまんだ。
数が多いし充実している。
名物「おしるこ」は、いったん通り過ぎたが、
せっかくなので、戻っていただいた。
うん、なかなかの味だった。

30㌔地点を過ぎた。
前を行くランナーが遅く感じるようになってきた。

足は痛くない。
どこも痛くない。

大きな国道に戻ったが、半分の車線は車が通っているので、
1車線分しか走れない。
だからコースは混雑していた。
前を走るランナーが遅くてじゃまに思えてきた。
右に左によけながら、どんどん抜いた。

35㌔地点をすぎた。
まだ3時間40分。
仮に残りの7㌔に50分かかっても、
4時間半は切れるかもしれない。
ひょっとして、ひょっとする。

そう思うと、よけい足が軽くなった。
つくば大学近くまで戻ってきた。
車線が広くなり、抜きやすくなった。
「フッ、フッ、フッ」と、声を出して息を吐いた。
リズムが良くなった気がした。

ひょっとして、4時間20分切れたりして。
そう思うと、いっそう速く走れた。

最後に急な上りが一か所だけ合った。
ちょっとこたえた。
いつも平坦な道ばかり走っているので、やはり上りはきつい。

こんなに私が速く走れるのか?
ひょっとして、GPSの故障ではないか?
でも、沿道で「4時間半きれるぞ」と言ってくれた人もいた。

競技場には行ったら、すぐにゴールだ。
遠い先のことと思っていた4時間半切りが確実だ。
電光掲示板では4時間21分だ。

信じられない。
きっと写真を撮られているはず。
ゴールで私は両手を高々とあげた。

嬉しかった。
走ってきて、初めて満足のいくタイムでゴールできた。

グロスで4時間21分53秒。
ネットで4時間19分45秒。

これまでの記録は
1いわて北上マラソン 4時間52分 (13年10月)
2東京マラソン    5時間9分  (13年2月)
3館山若潮マラソン  5時間33分 (13年1月、初マラソン)

一気に30分以上自己ベスト更新だ。
これまでの3回は、どれも予想より遅かった。
それがマラソンの厳しさだと思っていた。
だから、今回もあわよくば4時間40分を切りたいと思っていた。
まさか4時間半を切れるなんて思わなかった。

今回、Qちゃんを育てた小出さんの著書を読み、
「タイムを上げるなら、負荷をかけたトレーニングが必要」と知った。
初めて全力で走ったり、坂道を走ったりした。
ヒザに不安があったので、テーピングをしてみた。
つくばを走った先輩など多くの人のアドバイスを取り入れた。
ひとつひとつが、効果的だったのだと思う。
いつもトレーニングを一緒にしてくれた仲間たちに感謝したい。
そして、私をマラソンに誘ってくれた人にも。

今まで、ランニングシューズを買うとき、
必ず「タイムは?」と聞かれ、
5時間とか、目標4時間半とか答えていた。
「初心者なもんで」と付け加えながら。
今度から堂々と言おう。
「4時間ちょっと」と。(笑)









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コメント 4

hebory

自己記録の大幅更新、おめでとうございます。

大会によってコースや気象条件、目標タイムなどが異なるとはいえ、初フルの館山から1年もたたずに1時間以上の短縮はスゴイ。過去のレース経験や日々の何気ない練習の積み重ねがすべて、この日の快走につながったことを実感されていることと存じます。

ここまできたら、4時間12分(=キロ平均6分切り)を経て、いずれは【サブフォー】(4時間切り)をターゲットにしたいですね。サブ4ランナーは「ジョガー」から昇格して「底辺のアスリート」の気分になれますし、将来のウルトラマラソン挑戦も視界に入ってきます。慌てず、故障しなければ現在の練習で十分達成可能なラインと思いますので、今大会の疲れが取れたらまた地道に走り出しましょう。

by hebory (2013-11-27 12:35) 

Jack

heboryさん
ありがとうございます!

10か月前、館山マラソンの直前にアドバイスをいただいたことは忘れられません。
皆さんのひとつひとつのアドバイスが力になったことは間違いないです。

見果てぬ夢だったサブフォー、ちょっとだけ気にし始めました。ほんのちょっとだけ。
早く、明日にでも走りたいです。
by Jack (2013-11-27 22:45) 

49歳初挑戦

おめでとうございます。
凄いですねえー 30分も記録を更新するとは!日々の練習と努力の結果ですね。 私から見ればすでにウルトラマンの域に達してはります。 気持ち良さそうで僕もあやかりたいです。
ゆっくりゆっくり120分走って持久力をつけて後半に前に行く人を抜かすレースをしてみたいです。
またブログにお邪魔して希望と元気をもらいます。
レポートや練習日記を楽しみにしてます。
by 49歳初挑戦 (2013-11-29 23:58) 

Jack

49歳初挑戦男さん

嬉しいです。
自分で記録のために書いていた物が、お役にたつなんて。

今回は自分でも驚きました。
最初のレースで学んだことは、
調子が良くて前半に飛ばすと、後半は必ず落ちる。
ということです。
東京マラソンでも、新宿から飯田橋あたりの7、8キロは、
経験のない人でも誰もがスピードを出していました。
20㌔すぎて銀座に入ると、ストレッチしているランナーでコースは混雑します。
他のレースでもそうでした。

東京マラソンまで時間がありますね。
5㌔や10㌔の練習のとき、
後半の1、2キロを全力で走るようにすると効果的なそうです。
東京マラソンは記録よりも、楽しく走れば良いと思います。
でも、楽しく走るなら力をつけて、余裕を持ちたいですよね。
練習も楽しんでくださいね。

by Jack (2013-11-30 13:49) 

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